心が疲れる人にありがちな『認知の歪み』

マイナス思考
 何事も悪い方に考えてしまう。例えば、ほめられた場合、お世辞をいわれてるのだと考える、物事が上手く行ったとしても、まぐれだ、とか、だれでもできる事だとか考えてしまい、自分を悪く評価してしまい、良い事が見えなくなる。

完璧主義
 ちょっと失敗した事を、これが自分の限界だと決めつける。何事も、こうでなければならない、こうすべきだ、と厳しい基準を決めてしまう思考パターン。

中間を考えない
 物事を全か無かで考え、中間を考えない。少しでも悪い部分が見つかると、全てが悪いように考えてしまう。

物事の一般化
 一つや二つの例を見て、全てこうだと思い込む。一つや二つの失敗で、いつもうまく行かない、その結果、もうダメだと思い込む。

選択的な抽出
 悪い事ばかりが目に入って、他の良い事は見ようとしない。この世は闇だと言う考えに陥ってしまう。過去を振り返って、失敗した事や、悪い思い出ばかり見えてしまう。

心の読みすぎ
 人間関係が上手く行かない人によくあるパターンで、わずかな根拠から相手の心を勝手に推測してしまい、事実とは違う結論を下してしまう。相手が少し笑っただけで、馬鹿にされてるのだ、とか、ひそひそ話をしていると、自分の陰口を言ってるのだと思ってしまう。
 実際に悪口を言われたとしても、拡大解釈をして、それほど悪く思われていない場合でも、最悪の解釈をしてしまう。

過小評価と拡大解釈
 自分自身の悪い場所をことさらに大きく見て、逆に良い部分は小さく見てしまう。その結果、自分は悪い所だらけだと思ってしまう。

感情の決めつけ
 自分がこう思っている(感じてる)のだから、世の中はそうなっているのだと思い込む。大した事でもないのに、大変な局面に直面していると感じて絶望感をいだく。

自己の間違った関連付け
 身の回りの出来事を、全て自分の責任だと思い込む。何かうまく行かない事があれば、自分がダメな人間だからうまくいかないのだと考えてしまう。そして自分は人に迷惑ばっかりかけていると思い込む。


★よく考えてみれば、それほど大きな問題でもない事でも大きな問題に考えてしまうパターンが多いようです。自分が悩んでいる事を一度じっくり見直してみるのも良いかも知れません。
★思考の歪みを治す良い方法は、自分の問題や自分の悩みを客観的に見る事です。頭の中で巡らせるより、紙に書き出すのが効果的です。そうする事によって、客観的な視点が生まれるからです。そして、自分が思っている事に対して、確かな証拠があるのか、その考えが合理的なのか考えてみましょう。

●心の疲れがどうしても取れない、自分の感情をうまくコントロールできない、と言う方は、心療内科に受診してみるのも良いかと思います。心療内科は決して怖い場所ではありません。世間体が悪いなどと考える必要もありません。心の病気は誰でもかかる現代病です。また受診料が安くなる国の制度もあります。安心して受診できます。
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